みなさんがもし京都の陶器をお持ちなら

これからお話するかわいらしい彼らの存在をいくらか納得していただけるはずです。

みなさんは、机上の焼物のつるつるした表面に

動く何かをみたという体験がきっとおありでしょう。

いやきっとあるはずです。

子どもたちはみんなしっています。

ふしぎちゃんの存在を♪
そんな子どもたちからきいたお話を私はみなさんにお聞かせしようというわけです。

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朝です。ふしぎちゃんの朝を告げる水注がラッパを吹きます。 「ぷっぷくぷー♪。」

すると、一斉に真っ白だった世界に色がつきはじめます。

全部色がついてからお話をはじめます。

「おはようふしぎちゃん」

それから一日がはじまります。

ふしぎちゃんはドレミファソラシドで話し合います。

音程の低いバイオリンのG線でジャジャ~ん

悲しい音楽はふしぎな悲しい世界につれていってくれます。

そこで悲しくなって涙がこぼれ、

その涙を集めてキセキをおこします。

あるとき、ワルツィングキャットという曲にのって気持ちよくワルツを踊っていた猫が キセキよって 音楽から飛び出してきたのです。OLYMPUS DIGITAL CAMERA

にゃお~ん♪

「こんにちはふしぎちゃん私の名前はアンダーソンっていうのよ。よろしくね」

  アンダーソンは青いドレスを着た猫でした。10342898_683521988390105_3708745461129535300_n 表情が、なぜだかとっても悲しそう。

心配になったふうちゃんは言いました。

「アンダーソンさん。困ったことでもおありなのですか?」

アンダーソンは、古いお皿のかけらをみせて、この村に来た理由を はなしてくれました。

お皿はこの猫のかつての時間のかけらでもあったのでした。

今では、一人ぼっち。

このお皿と一緒に過ごしていた時間や思い出を取り戻したくて旅をしていると、 破片をつぎなおす不思議な一族がいると聞き、この村にやってきたのだそうでした。

ふーちゃんが渡された一枚のお皿の破片。

その破片を集めていくと一枚のお皿を形づくります。

破片は全部で七つ。

足りないときは、素焼きのお皿の一部分を同じ形にして、必ず漆で時間をかけて継ぐこと。

そうすればふしぎ村では必ずキセキが起こります。   ふしぎ村総出のおおしごとが始まりました。

1枚1枚のかけらが丁寧に優しく、合わせられていきました。

アンダーソンは少しの心配と少しの信頼を感じながら、それでもゆっくり 待ちました。

とうとう一枚のお皿が完成しました。

それぞれのかけらが経てきた時間が一つに重なって、これから新しい時間を紡ぎはじめようとしています。

そして奇跡はおきました。ふしぎ村いっぱいを光が覆いました。

光の粒が思い出を、みんなにを運んできました。

思い出のなかにこそ、私たちの 生きてきた証がありました。

アンダーソンの目に涙が浮かびました。

「とっても不思議。ありがとう、ふしぎちゃん。」